AGA治療のメリット、デメリット

男性型脱毛症（AGA）は近年、爆笑問題が出演するＴＶコマーシャルで認知度が上がっている疾患です。この男性型脱毛症は男性ホルモンが関与する脱毛症です。男性ホルモンのテストステロンは主に睾丸から分泌されますが、副腎からも分泌されます。それが循環血液によって毛根にまで到達すると、毛根組織に存在する５αリダクターゼによって、ジヒドロテストステロンとなります。

このジヒドロテストステロンが男性ホルモンの活性型であり、これが毛根のアンドロゲンレセプターと結合すると、毛の成長サイクルの中で成長期の期間を短縮させ、それによって細い髪の毛が増えるようになり、いずれ薄毛となっていきます。アンドロゲンレセプターの作用の効率には遺伝が関与しており、母方から遺伝します。AGA治療ではこの男性ホルモンの働きを抑えることで薄毛を予防、治療します。AGA治療のメリットは、男性型脱毛症の原因をシャットアウトする治療なので、遺伝的に薄毛になりやすい人にとっては理にかなった治療法であるということです。

逆にAGA治療のデメリットは、金銭的なものです。１か月の治療費が１万円を超える場合が多く、市販の育毛剤を使用する場合と比較して金銭的な負担は多くなってしまいます。また病院での診察が必要で手間がかかるのも欠点です。ですから、市販の育毛剤を半年程使用して効果が得られない場合にAGA治療を受けるか検討するのがいいのかもしれません。