男性型脱毛症(AGA)は男性ホルモンのテストステロンが引き起こす、男性のみ発症する可能性のある薄毛、脱毛症のことです。男性におけるテストステロンの体内量は思春期から急激に増えるため、思春期以降に発症する人がほとんどです。このAGA治療に対して、最も使用されているのはプロペシアという薬です。テストステロンが脱毛症を誘発するには、テストステロンが毛根内で5αリダクターゼによってジヒドロテストステロンに変換される必要がありますが、プロペシアはこの5αリダクターゼの機能を阻害する働きを持つため、AGA治療薬として有用な薬となっています。
ところでこのAGA治療薬は1年服用を続けても有効性を感じる人の割合は4割程度です。3年服用したらそれが8割に増えます。有効性が得られなかった場合にはプロペシアの服用量を増量することはできるのでしょうか。増量することは可能です。
通常プロペシアは0.2mgの錠剤を1日1回1錠ずつ服用することとされていますが、最大1日1mgまで増量することが可能です。このように増量することで副作用が出やすくなるのではないかと心配される方もいらっしゃるでしょうが、元々、副作用の起こりにくい薬なので比較的安全に服用することができます。ただパートナーが妊娠を希望している方は注意が必要です。プロペシアの服用によって精子や精液の生成量が減少し、不妊となる可能性があります。
増量によってそのリスクはさらに高くなるので気をつけましょう。
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